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「「「安次郎（様）！？」」」 車の中から出てきたのは安次郎だった 「ひさしぶりじゃのう、イレイン。そしてノエルに男」 イレイン、ノエル、恭也と順に顔を見ていく 「何をしにきた？」 恭也が少し低い声で安次郎に問いかける 「『何を』じゃと？そんなの決まってるやろうが。」 不適な笑みを顔に浮かばせる 「あの日、わしを邪魔した者への・・・・・・・・復讐じゃ」 そう言うとおもむろに右手を上げ 「出てこい」 安次郎の後ろに止まっていた車から１人の女性が姿をあらわし ４人に向かって歩いてくる その姿がはっきり確認できる距離まで来ると 「サッ、サレナ！？」  恭也の隣にいたイレインが驚いたように言う 「ほう、よく覚えていたな、こいつはわしがやっとのことで手に入れた 最後の自動人形じゃ」 「で、でも、サレナは確かに私が・・・・」 イレインは落ち込むように顔をうつむける 「どういうことですか？イレイン」 ノエルは状況が把握できていない、それは恭也も同じだが・・・ うつむけた顔を上げないままイレインは話し出す 「あの自動人形、サレナはね私と同時に作られていたわ。 そして、私の完成間近のテスト動作の時に、私は暴走したの。」 「初めて会った時のように・・・・・・か？」 恭也が聞く 「・・・・ううん、あの時は完全に私が私であることを理解していたわ」 力なくイレインが答える 「もともと私達が作られたのは、自動人形に自我を持たせることが 研究の目的だったの。私はあの時、自分が何をされているのか分からなくて 手当たり次第、回りの物を壊していったわ。研究者に止められた時には もう１人の自動人形、サレナを壊していた・・・・」 「そうだとしたら、なぜ安次郎様がその機体を？」 ノエルが安次郎に聞く 「聞きたいか？回復したわしは、もっと強い自動人形がないかと探し回った。 だが、どこをどう探しても見つからなかった・・・・が 最後の望みとして、イレインが作られた研究所に行ってみたんや そこで、隠し部屋のカプセルに入っていたこいつを見つけ、一緒に置いてあった日記を読んでみれば そこには、イレインの廃棄処分が決定した後、納得のいかなかった研究者達がひそかに こいつを直し、研究の続きをひそかにやっておったことがわかったんや！」 安次郎はまた笑い出す。そして・・ 「さて、話しはここまでや！行け！サレナ！！」 すると命令されたサレナはブレードを出しと ダッ 勢いよく地面を蹴り恭也たちに向かってくる ガキィ！！ いち早く反応した恭也が小刀で受け止める 今の恭也の武装は小刀２本と飛針６本、鋼糸５番のみ イレイン、ノエルは装備なし 「イレイン！ノエル！早く家の中で隠れていろ！！」 恭也がそう叫ぶと 「「そんなことできるわけないじゃない（できません）！！」」 ２人は揃って言う なにも出来なくても好きな人のそばにいたい それが、命をかけているならなおさらだ 恭也はブレード相手のサレナに小刀２本と飛針で何とか対応している 「サレナとか言ったな、君にも自我があるのだろう！？ なぜあんなやつのために戦うんだ！？」 恭也はサレナに向かって言う しかし、サレナは何も答えずただ攻撃をしてくる 「そいつに何を言っても無駄だ、『絶対服従回路』ってやつを知ってるか？ サレナにはそれが組み込まれている！つまり、わしの言うことが そいつにとっては『絶対』なんや！」 「くっ」 恭也は飛針を投げ、相手の足止めをする 「姉さん、『絶対服従回路』っていうのは確か・・・・」 「ええ、かならず『発信機』が近くにあるということですね それがないと、操れないはずですから」 「やっぱり！じゃあ、それを壊せば！！」 「サレナは安次郎の言うことを聞かなくなるということになります 『発信機』は・・・たぶんあの人が持ってますね」 ２人は顔を見合わせると、フッと笑い 「恭也！もう少し頑張って！」 「恭也様！私達が『発信機』を壊すまでの間、頑張ってください！」 「何やと！？そ、それを何故知っている！？」 （（今回は安次郎(様)の頭の悪さに助かった〜）） ホッとする２人は、すぐに気を引き締め 「姉さん(イレイン)！行くよ！！」 安次郎に向かって勢いよく飛び出した！ 〜あとがき〜 中編になってしまった・・・・・・ しかもオリキャラ登場・・・・・・ 『サレナ』・・・自動人形 イレインと同じ時に作られていたが イレインの暴走により破壊され、そのまま廃棄処分となった 完成したイレインは自我が強すぎたため廃棄処分が決定 自動人形の研究は終わりを迎える しかし、自動人形の研究をしたかった少数の研究者たちが 廃棄されたサレナを直し、研究を進める その後、時が経つにつれ自動人形についての関心が だんだんと薄れていき、そのまま放置される と、こんなとこです よかったら感想いただけると嬉しいです ＫＩＴＵＮＥでした〜 ▼next ▲prev |