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〜第５話〜 （作：鷹） 恭也「此処ですか？薫さん」 薫「ああ、婆ちゃんから教えてもらった社じゃ」 那美「でも社は半壊してる」 那美の言う通り 社は崖崩れにより半壊状態だった 薫「その半壊は、この間の地震の時になったそうじゃ」 薫が荷物の中から小太刀を取り出す 那美「その小太刀で、何かを封印していたみたいだね」 薫「じゃろうね…微弱ながら社から力を感じる」 那美「何があるか解らないから、わたしが結界を張るね」 薫「すまんが頼む」 辺りを結界で包む 薫が社に近づき調べ始める 薫「特に異常はないようじゃな…むっ？」 社の壁に護符が貼られていたが 字が消えかけており 所々破れてきていた 薫「この護符はかなり古いものじゃね」 薫が護符に触れて調べようと手をのばそうとすると 久遠「かおるあぶない！！」 久遠が声を掛けた瞬間 雷が社に落ちてきた 薫「うわぁぁぁ」 社に雷が落ちた為社は跡形もなく無くなった 那美「薫ちゃん！？」 薫「心配いらん、大丈夫じゃ」 体を起こし那美に声を掛けた 『…くい』 十六夜「薫何か来ます！」 『憎い…我らが…いったい何をしたというのだ…』 『このような暗い闇に閉じ込められ…永きに渡り封印した…』 『すべてを滅ぼしてくれる』 社の跡から無数の霊魂が姿を観せた 恭也「ぐっ…いったい何が？」 那美「これは人間や動物達の怨念がいくつも集まったもの！？」 薫「十六夜用意はよかね？」 十六夜「ええ」 薫は十六夜を構え 薫「すまんがおとなしくさせる『楓陣刃』」 楓陣刃があたったが、霧状になり再び集まった 『滅べ…すべて滅んでしまえ！！』 怨念は周りにある木々や岩等を吸収し姿を大蛇の形に変えた 薫「姿が変わろうが関係なか、『追いの太刀 疾風』」 大蛇『グッ…キシャァァァ！！』 頭から突っ込んでくる 薫「くっ！」 後方に跳び避けるも ぶんっ！！ 大蛇の尻尾が横薙に振るわれ 薫「ぐわぁ！？」 着地しようとした瞬間、吹き飛ばされ木々に叩きつけられた 久遠「かおる！？」 那美「薫ちゃん！？」 薫に駆け寄る２人 大蛇『キシャァァァ！！』 なおも襲い掛かる大蛇 ヒュッ 飛針が大蛇の体に刺さる 恭也「貴様の相手は俺がしてやる」 那美「恭也さん！？あなたの霊力は…」 恭也「ええ、常人の下程だったはずです」 那美「無茶です」 恭也「だけど弱らせる事は出来るはずです、俺が引き付けますから…那美さんと十六夜さんで薫さんの治癒を、久遠」 久遠「くぅ！？」 恭也「那美さんと薫さんを任せたぞ」 久遠「うん！！」 ダッ！ 大蛇に対峙する為に駆け出す 八景と無銘の小太刀を抜刀する 大蛇『いいだろう貴様から喰ろうてやる』 恭也「御神流は負けはしない！！」 ダッ 『斬』 八景で切り掛かり 大蛇に傷を付けるが 傷は瞬時に消える 恭也「表面に傷を付けても駄目か…ならば」 『徹』 徹を込めて打ち込む 大蛇はダメージを受けるも、まだまだ素早く攻撃してくる 恭也は徹による攻撃を続けるが、八景では傷を付ける事は出来ても無銘の小太刀では難しい 恭也「しかたない」 御神流奥義『薙旋』 抜刀からの４連撃を放つも バキィ 硬い体に対した無銘の小太刀は折れてしまった 恭也「なっ！？」 びゅお！！ 尻尾が襲い掛かる 恭也「くっ！」 攻撃を躱し距離をとる 恭也「すまない」 無銘の小太刀を鞘に収める 恭也「薫さんが回復するまで動きを止めさせてもらう」 大蛇を躱しながら、木々に鋼糸を巻き付け 動きを制限させていく 薫「…うぅ」 那美「薫ちゃん！！良かった気がついたんだね」 薫「那美…？はっ！？怨念の集合体はどげんした！？」 那美「今は恭也さんが時間を稼いでくれてる」 薫「恭也君が？」 恭也のいるほうを向き 薫「なぜ１刀で戦ってる？」 十六夜「先程１刀が折れてしまったのです」 薫「な！？……しかたなか久遠」 久遠「くぅ！？」 薫「この小太刀を恭也君の所に届けて！！」 封印に使われていた小太刀を渡す 十六夜「薫！？」 那美「薫ちゃん！？」 薫「うちはまだ動けん、久遠なら届けられる」 久遠「うん」 恭也「やはり１刀だと動きが狭まってしまう」 大蛇『キシャァァァ！！』 横薙を躱し飛針を投げる 鋼糸に絡まり動きを鈍くさせていく大蛇 久遠「きょうや！！」 恭也「久遠」 久遠「これを使って」  小太刀を渡す 恭也「これは！！」 薫「恭也君！！うちがもうすぐ回復するから、しばらく食い止めて！！」 恭也「わかりました薫さん」 小太刀を抜刀し構える 恭也(なんだ？体から力が溢れだしてくる) 意識を集中させていく その時刀身が青白く光だした 恭也(これならいける) 御神流奥義『雷徹』 大蛇『ぐぎゃぁぁぁ！？』 大蛇は跡形もなく消えた 薫「なんじゃ今のは？恭也君から発生した凄まじい力が？」 那美「これは霊力！？」 恭也「なんだ今のは！？」 恭也の頭に声が響いてきた 『やっと会えたね八景』 『久しいな朧』 続く ▼next ▲prev |