|
注：この作品は、作者が購入し所持している神羅万象チョコのカード裏説明から、勝手な想像をして書いたものです。 そういう物が受け入れられない方は、回れ右してくださいねー、情報が載ってる某漫画雑誌持ってないし、所持してないカード多々あるし(SPとか第１弾とか)(ぁ 神羅万象SS 「決戦前夜」 中央王国 東 聖龍族陣営 サイガのテント テントの中に、数人の人がいる 聖龍王サイガ、前聖龍王・聖龍院リュウセン、大魔導ライセン、そして忍者マスター絶影の４人が、テーブルを囲むように座っている。 テーブルの上には、拳大の水晶が置かれ、そこから光が放たれ、宙に獣牙王エドガー、鎧羅王ポラリス、飛天王アレックスの姿が映っている。 そして、ライセンが口を開く 「では、先ほど決めた通り、明日は我ら聖龍が東、鎧羅は北、飛天は南、獣牙は西、それぞれの門から突撃を開始、よろしいですかな？」 「承知した」 「分かりました」 「了解だっ」 ポラリス、アレックス、エドガーの順に答えが返ってきた。 「それでは、本日の軍議は、これまで」 「明日の戦いで全てが終わる、よろしく頼む」 締め括りにサイガがそう言うと…… 「こちらこそ、よろしくお願いしますよ、サイガ」 いつもと変わらぬ笑顔を浮かべるアレックス… 「必ず勝って、この地に平和を」 張り詰めた表情で、生真面目に答えるポラリス… 「全部終わったら、お前との勝負だからな、忘れんなよ？」 既に終わった後の事を考えているエドガー… 「分かっている、それでは、明日」 エドガーの答えに、少々苦笑いを浮かべながらも、話を終わらせ水晶の光を落とす。 「ふぅ………」 サイガが、一息つくと張り詰めていた空気が、やんわりと収まっていくのを感じる 「では、私はこれで」 「私も行こう、兵達に軍議の結果を伝えなければ」 そう言いながら、絶影、ライセンが、立ち上がりテントを出て行く 「絶影とライセンも、よろしく頼む」 出ていく二人にサイガがそう声をかけると 「言われるまでもありませんよ、サイガ様」 「その通りだ、では、また明日」 二人はそう答えて出て行った。 それをその場で見送ると、リュウセンが口を開く 「この短い間で、本当に王らしくなったな…サイガ」 「父上？」 「本来ならば、儂等が先陣を切らねばならなかった戦いだ…その重荷をお前や、若い者達に負わせてしまったな」 申し訳なさそうな顔をしながら、リュウセンがそう言った。 リュウセンをはじめとして、獣牙院バルバトス、飛天院メルキオール、鎧羅院クロノスの前四王は、マステリオンの計略により操られサイガ達の前に立ち塞がり敗れた。 死ぬ事はなかったが、その際に、力の半分を失ってしまった。 「父上のせいではありませんっ」 自らを責めるリュウセンを、サイガは否定した。 「いや、不甲斐ないのは事実だ、騙されたとはいえ必要のない争いをする事にもなったのだから」 マステリオンの計略により、四部族が戦闘状態に陥ったのは、数ヶ月ほど前になる その後、真実に気づいたサイガ、輝煌王シリウスにより、各部族間での停戦、同盟が成立して今日に至る。 「その中で、失われた命もあろう…だが、いつまでもそれを気にして俯いているわけにもいかぬ」 「ええ、その倒れていった者達の為にも…」 「うむ、必ず皇魔族を…そして」 「マステリオンを倒します」 「頼むぞ、共にマステリオンと闘う事はできぬが、後方は任せよ」 「はい、よろしくお願いします、父上」 強い意志を持った眼でお互いを見るサイガとリュウセン 「さて、儂はもう休むが、お前はどうする？」 テントを出ようとしながら、サイガに聞く 「少し、夜風に当たってからにしようかと…」 「そうか、では明日な」 そう言いながら、リュウセンは出て行った。 「さて……」 リュウセンを見送り、サイガはどこへともなく歩き出した。 中央王国 北 鎧羅族陣営 ポラリスのテント 軍議が終わり、主だった者達は、既に自分のテントに戻っていき 残っているのは、ポラリスとクロノスだけである。 「いよいよ、明日か…」 ゆっくりと、クロノスが口を漏らす 「はい、明日全てに決着をつけます」 それに、張り詰めた声でポラリスが答えた。 「ポラリス…」 「…何か？」 「シリウスの事だが…あまり責めないでやってくれ」 「………」 唐突にシリウスのことを話し出す、クロノスにポラリスは閉口した。 「戦いが始まった当初、一人で動き始めたのは、マステリオンに悟られぬためだったのだろう」 「ならば、私にだけでも言ってくれれば………」 頭では分かっても、まだ納得できない様子でポラリスが言った。 「あれは、中々どうして不器用な奴だからな」 「………」 「昔から、一人で何事も済ませてしまう事はあったが、それは全て鎧羅のため…そして………」 「……そして？」 「何よりも、他ならぬお前のためだった」 「っ！？」 「シリウスは、表には出さないが、いつもお前の事を大事に思っていたよ」 ポラリスは、その言葉に驚き、そして絶句している 「シリウスも辛かったはずだ、だが、油断できない状況だから、それを言わず一人で動いたのだろう」 「……兄上…」 「全てが終わったら、怒らずに迎えてやってくれ…頼む」 「……はい」 俯いたまま答えるポラリスに、クロノスはゆっくりと立ち上がり 「今日は、もう休め、全ては明日だ」 そう言って、ポラリスの頭を撫でて出て行った。 「……………兄上、全てが終わったら必ず…」 誰もいないテントで一人、自らに言い聞かせるように、そして、見守ってくれているであろう兄を思いながら呟いた。 中央王国 南 飛天族陣営 アルマのテント テントの中には、アルマとアレックスが居た。 アレックスは軍議が終わると、早々にアルマに会いに来たのだ。 「明日で、やっと戦いに終止符が打てます、そうしたらまた、二人でのんびりしましょうね」 「はい、お兄様」 「父様も戻られましたし、明日は、父様の傍から離れないようにするんですよ？」 「はい、父様と一緒にいますね」 「いい子ですね、アルマ」 そう言いながら、アルマの頭を撫でる 相変らず、半分寝ているような顔をしているアルマだが、唐突にアレックスの服を掴んだ。 「……どうしました？」 「お兄様…必ず、帰ってきてね？」 先程まで寝ぼけているようだった表情が、不安を浮かべたそれに変わる 「大丈夫ですよ、私には、シープやパドル、それにサイガ達もいます、だから、笑顔でお帰りなさいって言ってくれますか？」 柔らかい笑みを浮かべてアルマに言うと 「うん…お待ちしています、お兄様」 その言葉に、改めて彼女を守ってみせると決意を固め、アレックスは立ち上がった。 「それでは、また明日、おやすみなさい」 「はい、おやすみなさいお兄様」 最後に、アルマの額に口づけて、アレックスは出て行った。 飛天族陣営内 月明かりの中、鼻歌を口ずさみながら歩いている者が一人、紅蓮騎士ラモンである。 「ん〜〜ん〜ん〜〜♪」 明日が決戦という事もまるで分かっていないかのような陽気さである。 「いい月明かりねぇ、お酒を飲みながら見たいところだけど、そうもいかないわよねぇ……おや？」 一人呟いていると、視線の先にゆらゆらと揺れる炎が眼に入った。 「あれは………、ああ、レッカじゃないのぉ」 近づくと、炎の正体が、精霊レッカだと気づく 「んあ？、ラモン、何してんだよ」 レッカも、ラモンに気づいて話しかけてくる。 「月が綺麗だったから、お月見をね」 「ふーん」 「ところで、クラウディアは一緒じゃないのぉ？」 いつも一緒にいるはずの、クラウディアが居ない事を不思議に思い聞く 「クラウディアは……あそこに」 そういいながら、レッカが指差した先に、クラウディアは居た。 月明かりの中、小高い丘の上に、一人立ち尽くしていた。 「さっきから、ずーっとあのままなんだよ」 「……気になるのかしらねぇ」 何かを悟ったような顔をラモンは浮かべた。 「気になるって、何が？」 「シェイドの事よ、多分…ね」 「なっ、なんでだよっ、あいつは裏切り者なんだぞっ、クラウディアやラモンとか、皆をだまし……むぐっ！？」 ラモンの言葉に、怒りと驚きが混じったような顔をしながらレッカが叫ぼうとしたのを、ラモンは止めた。 「言いたい事は分かるけど、それをクラウディアに聞こえる声で言っちゃダメよ」 そういいながら、レッカの口を塞いでいた手を放す。 「だって、あいつは……」 「確かに、あの子は獣牙の密偵だったわ、でも、それは国のためだった事よ」 「………」 「シェイドも、自分の国のために必死だったのよ、でも、普段話している時のあの子には悪意は無かったわ……口は悪かったけどね」 そう言って、少しおどけて見せる。 「むぅー」 まだ納得がいかないようで、レッカは膨れっ面をしている。 「もし本当にあの子が、私達に危害を加える危険性があったなら、とっくの昔にシープ様達が動いていたはずよ」 「それは、そうかもしれないけどさぁ…」 「それに、そんな悪い子だったらクラウディアが仲良くなるはず無かったわ、きっとね」 「………………」 「だから、シェイドを信じてあげて、そして、あの子を信じてるクラウディアの思いを……ね？」 「…わかったよ」 寂しそうな顔をしながらも、レッカは頷いた。 「いい子ね…さて、先に戻ってましょ、今は一人にしてあげたほうがいいから…」 そう言い、レッカを促しながら、その場を離れていった。 人の気配と共に、レッカが離れていくのを感じ一人にしてくれたのだと、誰かは分からない相手にクラウディアは感謝した。 （明日は、この戦いに終止符を打つ大事な決戦……） 明日の事を考えながらも頭をよぎるのは、唯一つ、シェイドの事であった。 （全てを賭けて戦わなければ為らないはずなのに…貴方の事が頭から離れないのは何故かしら） 余計なことを考えずに、戦わなければ為らないのに、その最中で、彼の事を探してしまいそうな自分がいる。 （国を…民を守るために戦う者としては失格ですわね…） そう思い、自嘲的な笑みを浮かべる。 （シェイド…、貴方は今、何をしているのかしら？） 自分と同じ様に、月を見上げていたりしているのかと、思ってもみる。  （もし、貴方に会う事ができたら、その時は………） 思いを決めて、改めて月を見る。 「さぁ…戻りましょうか、レッカが心配してますわ」 そう自分に言い聞かせて、自分のテントのほうへ向かって歩いていった。 中央王国 西 獣牙族陣営 エドガーのテント 軍議が終わり、テントに残っているのは、エドガーと軍師セツナである 「いよいよ、明日か…くぅ〜〜、腕が鳴るぜっ」 「全く…貴方という人は……」 セツナが、少々呆れ気味に、口を漏らす 「何だよ、何か文句あるのかよ？」 「いえ、士気が高いのは良い事です」 その言葉に、エドガーはきょとんとした顔をする。 「何ですか、その顔は」 「いやぁ、いつもなら、不謹慎ですよエドガー様とか言うんじゃねーかと思ったからよー」 セツナの声マネらしきものをしながら、エドガーが言った。 「先程も言った通り、士気が高いに超した事はありませんから、今回は眼を瞑ります…それと全然似てませんよ」 顔に手を当てながらセツナが言った。 「そぉーかぁ？この前、コラの奴にやった時は、似てるって言われたんだがなぁ」 「……………」 「わかったよ、もーしねーよ」 「そうしてください…」 こめかみがひくついたセツナを見て、大人しく引き下がった。 「とにかく明日の決戦は、エドガー様は、マステリオンの元に行く事に集中していただいて構いません」 「いいのか？」 「今回は、バルバトス様も戻られましたし、指揮の方はなんとかなります」 「そだな、親父も戻ってきたし、派手に暴れさせてもらうぜ」 「ええ、後ろは私達に任せて、存分にどうぞ」 「ふむ」 再び、エドガーはきょとんとした顔をする 「何ですか？」 「いあ、ほんと珍しいなぁと思ってよ」 「何が言いたいんですか？」 「だってよー、普段のお前なら、もっと王として自覚をとか、言うじゃねーか」 「ご安心を、今回だけです」 「って事は？」 「この戦いが終われば、またそういう風になるでしょう、恐らく」 「うえぇ……」 セツナの答えに心底嫌そうな顔をした。 「当たり前です、バルバトス様が戻られても、もう王は貴方なのですから、学んでいただく事は、それこそ山の様にありますからね」 「分かったよ、戦いが終わったらな」 「ええ、まずは明日の戦いに勝つ事です」 「おうよ、頼むぜセツナ、頼りにしてっからよ」 「承知しました、この力、王のために」 セツナはそう言いながら、胸の前で手の平に拳を当て礼をした。 獣牙陣営内 コランダムのテント 「ぐがぁぁ〜〜〜ごぉぉ〜〜」 煩いいびきを立てながら眠るコランダムに忍び寄る影があった。 （寝てる寝てる、今日こそ天狼極意書は、いっただきぃ♪） 影の正体は、獣牙の女将軍の一人、烈将ベリルであった。 寝ているコランダムをよそに、床においてある天狼極意書に手を伸ばす。 （そ〜っとそ〜っと………） そして、やっと手が届くと思った瞬間… 「ったく、またおめーかよっ」 その声と共に、手を掴まれた。 「！？」 掴まれた瞬間に驚きで二本の尻尾がビーンッと逆立つのを感じた。 「ね、寝てたんじゃないのっ！？」 「寝てたけど、誰かが近づけば気づくっての」 その声と共に、明かりがつき、呆れた顔のコランダムがベリルを見ていた。 「まったく、何度やりゃあ気が済むんだおめーは？」 「うっさいなぁ、手に入れるまで諦めないからねっ」 「って言っても、おまえが持ってたって意味無いだろうが」 「欲しいものは欲しいのよっ」 「だから何でだよ？」 「そ、それは……だから、その……」 「何なんだよ、ってーか、何で顔赤いのお前？」 理由を聞かれてから、ベリルの顔がだんだんと赤くなっていくのが見えた。 「っ！？…ばかーーーーーーっ！！」 真正面で叫ぶと、ベリルはそのままテントを飛び出していった。 「ぬあっ……何なんだよ、あいつは…」 耳がキーンとしながらも、文句を言うが、既にベリルは去った後である。 「ったく、訳わかんねー奴だ、なぁシェイド？」 そう言いながら、隣で寝ているシェイドに声をかけるが返事が無い 「……シェイド？」 布団を捲って見ると、そこはもぬけのからだった。 「あいつどこ行ったんだ？」 そう言いながら、テントの中を見渡すが居るわけも無く 「まぁ、その内戻るか、寝よ寝よ」 そのまま布団を被りなおして寝ることにした。 すると、数分と経たずに再びいびきが聞こえ始めた。 獣牙陣営内 草原の中に立つ高い木の枝に座っている影が一つ 獣牙将軍の一人、漆黒のシェイドである。 「ったく、寝つけねーから、出てきたものの…どーすっかねぇ」 そう言いながら、月を見上げる。 （獣牙に戻ってから、なーんか落ち着かねぇ……何なんだこりゃあ） 理由は分かっている、ただ、それを認めるのができないだけの事 （実際、任務遂行中以外は楽しかったしなぁ…飛天の連中と付き合うのは） シープやアンディル、ナルサス達が自分を危険視していた事は知った上での付き合いだったが、それでも楽しくはあった。 そして何よりも…未だに、未練を引きずらせる一番の理由は……… （あいつ、やっぱり戦うんだろうなぁ…そこら辺の兵に比べたら、腕は立つし…） 普段のお淑やかな面からは想像もつかないが、剣も魔法の腕も立つ白い翼の娘の事が気になって仕方がない （剣を振るうより、料理の腕を振るってる方が似合うのにな…） 飛天領に居た頃、何かにつけて差し入れを持って来てくれた。 （やべぇ……食いたくなってきた…） 頭を振って考えを変えようとする。 （戦いが終わったら……会いに行くか…うるせーレッカやナルサスは、遠慮したい所だがよ） そう思いながら、木を降りる。 「まぁ、何はともあれ生き残る事が大前提か……クラウディア、生き残れよ？」 そう言いながら、再び月を見上げた。 聖龍陣営内 既に見張りの者しか外に出ていない時刻だが、月明かりの中歩いているのが一人、サイガである 「さて、外に出たもののどこへ行くか…」 夜風には当たったが、そのまま寝る気もおきないので誰かと話でもしようかと思っているところだが 「テッシン達は、もう寝ているだろうし…どうするか」 そうして、迷っているサイガの後ろから、足音がしてきた。 「ん……誰だ？」 振り向くとそこにいたのは、桃華仙ミヤビであった。 「ミヤビか…どうしたんだ？」 「んー、寝る前に、ちょっと外出たらサイガが見えたから」 「コノハとギャンビーは？」 「もう寝てるよ」 「そうか…」 「よければ、少し話さない？」 「ああ、構わんよ、そこに座るか」 そう言いながら、傍にあった木を指差した。 「うん」 木の根元に二人並んで座る。 寒くも無く暑くもない心地よい風が、二人を撫でた。 風に身を任せて、しばらく何も語らず居たが、ゆっくりとミヤビが口を開いた。 「明日で最後なんだね…」 「ああ、マステリオンを倒して、平和を取り戻す」 「…勝てるよね？」 「勝たなきゃならない、そのために戦ってきたんだ」 「うん…そうだよね」 「どうかしたのか？」 いつもの明るさが無く、歯切れの悪いミヤビを不思議そうに見る。 「……怖いの…」 「負けるかもしれないとかか？」 「ううん、そういうんじゃないの」 「じゃあ、何が？」 「サイガは、ちゃんと帰ってきてくれるよね？」 「何を言い出すんだ、お前」 「怖いの、マステリオンを倒しても、何かサイガがどっか遠くに行っちゃいそうな気がするの」 今まで見た事も無いほどに悲しそうな顔をしながらミヤビは言った。 「…やれやれ、何を言い出すかと思えば……」 呆れた顔をしながら、ミヤビの手を握る。 「っ！？、サ、サイガ？」 「安心しろ、俺は負けないし死にもしない、何処かに行ったりもしない」 「サイガ…」 「それに、俺が帰る場所は、一つしかないからな」 「それって…」 「父上やライセン、それにお前やテッシンが居る、聖龍領以外に、俺が帰る場所なんてないからな」 「そ、そうだよね、うん、そうこなくっちゃ」 何故か、少し残念そうな雰囲気を纏いながらも、明るくなった顔でミヤビは頷いた。 手を握り合ったまま、しばらくそうしていると… 「必ず勝ってね…約束して」 また、少しトーンの下がった声でミヤビが言った。 「ああ、約束だ」 自信たっぷりにサイガがそう答えると、ミヤビがサイガの肩に顔を埋める。 「絶対だからね…」 「絶対だ、絶対に帰るさ」 （皆の…そして、お前の下に必ず帰るさ） 心の中で固く誓いながら、ミヤビの肩に手を回した。 びくりと、ミヤビの肩が動くのを感じたが、そのまま抱きしめた。 ミヤビを抱きしめて、明日の決戦の後も、この温もりを感じれる事を願い月を見た。 月は、何も語らずただ二人を照らし続けていた。 了 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ 後書きのような物 こんにちは、こんばんは、おはようございます（ぇ 黒崎浩一です えー、神羅SSです、とらハ以外のSSだと２作目になります。 茜屋さんが以前描かれた、眠り姫アルマがきっかけで神羅に嵌る事になってから、どれくらい経ったんだろう 気がつけば、SSを書いていましたよ。 今回は、現在の四弾で第一部が終了との事なので、今まで回収したカードを元に書かせてもらいました。 内容は、ご覧の通り、マステリオンと四部族の最終決戦前夜です。 各部族で、気になるキャラクターをピックアップして、そのキャラの前夜を書かせてもらいました。 えー、そして鎧羅ファンの人はごめんなさいー、ポラリスとクロノスだけになってしまって 鎧羅だと、誰か書けるのが居るかなーと思った時、こう思いつくのが居なくて… いつか、何かしろの形でリベンジしたく思いますねぇ、好きなんですけどね鎧羅、ギーファとバレットコンビとか、ピグマリオン、ディアナ姉妹とか まぁ、サイガとミヤビ、シェイドとクラウディアの扱いが大きいのは、私の趣味です(ぁ ４月には第二部開始らしいですねぇ…千年後……サイガ達の出番無しですか？ なんつーか、ある意味思い切りが良くて清々しくも感じますがちょっと寂しいかも…サイガとか、シェイドとクラウディア達はどうなったとか 補足説明あるのかなぁと思いつつある今日この頃です。 ………まぁ、無ければ好きなように想像して書いてやるーーーー(ぇ まぁ、今回の後書きはこの辺でー 感想苦情その他があれば、いくらでもお寄せくださいませー でわでわ〜 ▼next ▲prev |