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アリスカ
アリエル煙事件
＜事件編＞
グラフィック用マシン「アリエル」発煙事件
事件発生日時：２００２年４月２６日（金） 午後１１時
「アリエル」使用者であり第一発見者である茜屋弥生氏の証言
『事件発生時にはアリエルではなく、サブマシンであるミュウを使って投票所の巡回をしており、
アリエルには注意を払っていなかった。突然「ぶぶぶ」という異音に気づいてアリエルを見ると、
背部から煙が立ち昇っていたため驚いてすぐに電源を落とした。慌てていたので細かいことは
覚えていない。きっと宇宙人の陰謀に違いない』
隣室にいたルーローの三角形氏の証言
『茜屋が投票を始めて少ししたころ、何かが焦げたような匂いがしたので、階下の台所まで
確認に行った。戻ってみると茜屋が慌てた様子で「アリエルが煙を吹いた」と言っていた』
本事件は、当初、直接の目撃者が茜屋氏一人であること、および事件発生が「まゆちか」更新予定日の
直前だったことから、ネタにつまった茜屋氏の狂言かと思われたが、名探偵ゆうひ氏の調査により完全な
解決を見た。
ゆうひ氏によって発見された証拠物件
発煙したと思われる電源部の分解写真。
電源基板の放熱板裏側。電解液と思われる物質が付着している。
電源部排気ファン。単独での通電試験の結果、ケーブルは断線していないにもかかわらず回転しなかった。
＜解決編＞
ゆうひ氏の推論
・事件の犯人は「電源部排気ファン」であり、事件の全ては排気ファンの回転停止によって引き起こされたものである。
・発煙の正体は電源部の電解コンデンサに含まれる電解液であり、ファンの停止に伴う筐体内温度の上昇が原因である。
・茜屋氏の聞いた異音は電解コンデンサの安全弁から電解液が吹き出た際のものである。
・以前のデータ破損事件も同一犯の可能性が高い。
事件の全貌
・電源ファンが回転を停止した。（おそらく数ヶ月前から断続的に停止していたと思われる）
・CPU、HDDからの廃熱により筐体内温度が上昇。
・HDDのリード・ライト能力の不安定化。データ消失が起こりやすくなる。
・CPUが暴走。（普段はここで電源を落とすので事件が表面化しなかった）
・電源を落とさずにいたため更に温度が上がり、電源ユニットの電解コンデンサの内部圧力が上昇。
・電解コンデンサの安全弁作動。電解液が吹き出し、煙となって外に流出。
茜屋氏の談話
『どうやら宇宙人の陰謀ではなかったようだ。確たる証拠もないまま疑ってしまい、宇宙人にはすまない
事をしたと思っている。なんにせよ、真犯人がわかって安心した。もうこんなことが起こらないよう、
もっとアリエルに気を配ってやるつもりだ』
この事件の後、茜屋氏はアリエルの電源と筐体を放熱性の高いものに交換した。
幸いなことに、データは消失していなかったため、アリエルは以前と変わらない位にまで回復している。