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幕間 クリステラソングスクール （作：由樹） クリステラソングスクール。 ここの校長 ティオレ・クリステラが 面白い事に目が無い事はあまり知られていない…… 「校長せんせ。ＳＥＥＮＡゆうひ ただいま帰りました〜♪」 「ゆうひ お帰りなさい」 「せんせ……英語はわからへんよ？ まぁ、それはともかく これを見てくだっさーい！」 ビデオ上映中。 「ＳＥＥＮＡ上等兵！」 「ヤー（了解）」 「すぐに全軍に通達！ 第一種戦闘配備！」 「申し上げます！ うちじゃ英語がわかりません！」 「じゃ、私がやるわ…… 楽しいわね。ゆうひ」 「はっ！！」 ゆうひの敬礼の見事さにイリアは頭を抱えまくった…… ぴんぽんぱんぽーん。 「皆さん 第一講堂に集まって下さい。 繰り返します。 総員第一種戦闘配備で第一室に集合！ これは訓練ではない。 繰り返すこれは訓練ではない！ これは訓練ではないっ！」 ――廊下―― 「だっ、第一種って何？！」 「それより第一室って？！」 「訓練じゃないってどう言う事っ？！」 ――校長室―― 「校長……」 「イリアもこれに着替えて」 「なんで イギリス将校の軍服なんて持ってるんですかぁ！」 「旦那の趣味」 「！？」 「嘘よ」 「校長……」 「はいはい。泣きそうな顔しないで着替えてね」 「……解りましたよ……」 ――廊下―― 「こんどは誰かな？」 「前のあんたはもう結婚もしてるんだもんねー」 「へっへっへー♪」 「ほら、あんた達も講堂よ いきましょ♪」 「あの……何が？」 「行けば解るわ」 ――講堂―― ティオレ入場。 「ぐ、軍服」 「しかも将校の……」 「校長だんだん派手になってない？」 「こほん♪ では、最初にこれを見てちょうだい」 ――上映終了―― 「このビデオにより皆さんの思いは一つであろうと思います」 『全てはアイリーンの為に！』 『全ては若き天才の為に！』 全員がアイリーンの為にと奮い立ち 叫びを上げる！ 「そう！ 我がクリステラでは多数の一流ともいえる歌手を輩出してます。 しかし！！ 婚姻率が低いのですっ！ それは何故かっ！」 「皆 若いからでしょう……」 「イリア♪ 話の腰を折らないでね♪」 「はい…… （毎度の事とは言え 止めたい 何時か止めたい）」 「それはラブチャンスが足りないからです！」 『おぉー！』 再び怒号となって響き渡る。 「よって私達は助け合わなくてはなりません！ ただでさえ少ないラブチャンス なのに…… ああ、それなのにっ！ 私達にはそれをかなえる経験すら不足しているのです！ よって今 この時 この時間よりアイリーンが結婚できるように 全員で応援したく思います！」 『じーっくっ！ ラバーズ！』 「時計をあわせなさい！ 靴音を鳴らしなさい！ 声高らかに叫びなさい！」 「ジーク ラバーズ ジーク ラバーズ ジーク ラバーズ ジーク ラバーズ ジーク ラバーズ ジーク ラバーズ ジーク ラバーズ！！！」 「しかし。アイリーンに気づかれては面白く…… いえ、恥ずかしがってしまうかも知れません。 よって、 この作戦をノルマンディ上陸作戦としますっ！」 『おぉー！！！』 「目標はこの男性がアイリーンに乗る事です！」 ほぼ全員の顔が赤くそまる。 なんと言っても女子校であり 歌手になる以外を捨て去って努力してきた者達の集まりでもある。 当然皆 ウブなのだ。 「さぁ、皆さん この男性は日本人で日本に居るとの事。 これから我が校は日本……海鳴りでの仕事を最優先としますっ！」 「ジーク ラバーズ！ ジーク ラバーズ！ ジーク ラバーズ！ ジーク ラバーズ！ ジーク ラバーズ！ ジーク ラバーズ！！ ジーク ラバーズ！！！」 この日 クリステラ学校周辺で震度２の地震が観測された（笑）  |